01. ローカライゼーション戦略の策定:     一般に、新製品の発売時や新規市場への参入時には、嗜好調査や市場調査を行うのが常識です。ソフトウェア製品でも同じことが言えます。いや、文化やビジネス環境、法律などに左右されるソフトウェア製品は一般のハードウェア製品以上に製品の市場への適合性が重要です。たとえば、アメリカ合衆国向けに設計された会計ソフトはアメリカの税法に基づく仕訳や原価償却、控除や課税方法、税率などに基づいて設計されているのでそのままでは日本の会計規準や税法に適合しないため使用できません。機能を変更する必要があります。さらに、規準や法律以外にも商習慣の違い等も重要な変更対象項目です。反面、たとえばデータベース検索ソフトやツールなどは自然言語を翻訳するだけでプログラムの変更は最小限に押されられます。このように、日本市場で最大の販売を目指すために、事前の製品調査と市場参入のための戦略設計を行います。ここでは、市場の環境や特性、技術的適合性などを考察しながら必要な環境詳細の変更や機能の変更、新機能の追加などを具体化します。さらに、お客さまが目指すゴールを共同で設定します。

02. 日本市場環境へ適合させるためのプログラム変更:    企画段階で決定した仕様に従って必要なプログラム変更を行います。

この変更作業の主要な項目は、
(1) プログラムの機能を司るコードをロケール関連項目から独立させる、いわゆるソースコードの国際化 (I18N) を行う。
(2) プログラムの機能変更を行う (L10N)。

これらの変更作業は、お客さま側で行う場合もあれば弊社で行う場合もあります。戦略策定段階で決定する必要があります。弊社で行う場合はソースコードの開示が必要となる場合があります。この場合は、お客さまの著作権を保護するために秘密保持契約またはその他の契約を取り交わします。

03. 翻訳辞書の設計制作:     自然言語の翻訳作業を開始する前に、弊社の社内翻訳者と技術者はお客さまと共同して翻訳辞書の設計と作成を行います。辞書はソフトウェア製品全般にわたって使用される各用語や意味を統一するもので、製品の品質を大きく左右します。基本辞書が既に存在している場合はその基本辞書を提供して頂き、検討を加えて最終使用辞書を決定します。これらの辞書はお客さま固有の辞書になります。

04. 各種ソース/リソース ファイルの変更と翻訳:     最初のフェーズで作成したローカライゼーション戦略に従って、画面に表示されるユーザー インターフェイス部分の変更とリソースファイルの翻訳を行います。翻訳されたリソースファイルで再コンパイルすることで日本語版プログラムが出来上がるわけですが、プログラムの開発時と同じようにコンパイル過程で何度かソースおよびリソース ファイルの変更が必要になる場合があります。一般的に発生するのが表示フィールドと「文字化け」の問題です。また、動作プラットフォームとなる OS との API が正しく作動するかのテストも必要です。私達は、これらの技術的問題にも精通しています。

05. 各種ドキュメント類の制作:    ドキュメント類の品質は、ソフトウェア製品の総合品質を左右します。私達は高品質のドキュメント類を制作するために最善の努力を払っています。ドキュメントの制作は翻訳から始まりスクリーンキャプチャ、スタイル設定とデータの貼り込み、編集レイアウト、データ出力 (電子配布用、印刷/製本用) まで行います。また、HTML や SGML、XML で作成されたマニュアルも日本語化できます。

06. オンラインヘルプ:    オンラインヘルプはユーザーが日常的に使用するのもので、できれば日本語化しておくことをお勧めします。日本語化はそれほど難しいものではありませんが、ヘルププログラムについての知識と経験が必修です。ヘルプには文章で書かれたトピックだけではなく、いろいろなグラフィックデータが使われます。また、大きなグラフィック領域に複数のホットスポットを持つハイパーグラフィックが使用されている場合もあります。私達は、これらの複雑な構造を持つオンライン ヘルプの日本語化に豊富な経験を持っています。多様な HTML 形式のオンライン ヘルプに対応できます。 プログラムに新機能を追加したり、動作を変更した場合は、当然オンラインヘルプもそれに従って追加や変更する必要があります。翻訳だけでは対応できません。そのような新規のトピックを作成する場合でも私達にお任せください。トピックの作成のみでなく、独自トピックを組み込んだコンパイル作業も行います。最近は、作業の効率化と費用の低減を目指して「シングルソース化」が進んでいます。弊社はシングル ソースによるヘルプ作成に必要なツールを完備しており、豊富な経験を誇っています。

07. テクニカル ライティング:    ローカライゼーションの企画/設計段階で機能の変更や追加を行った場合は、プログラムの変更以外にドキュメントやオンラインヘルプでその変更や追加を説明する必要があります。このような場合でも私達の経験豊かなテクニカルライターにお任せください。お客さまと詳細な打ち合わせを行い、動作確認を行いながら最適な説明文に仕上げます。

08. 翻訳資産の有効利用に向けたデータベース化:    コンピュータソフトウェアは技術革新に伴って頻繁にバージョンアップされます。新バージョンのドキュメントは旧バージョンを加筆/修正して作成したものが多いようです。この場合、新規バージョンがリリースされる度にすべてを最初からやり直すのは時間とコストが無駄になり不合理ですが、手作業で差分を抽出する場合は結構手間隙がかかり、コストもかかります。量や内容によっては最初から翻訳を作業を行う方が安い場合もあります。翻訳会社にとっては「おいしい」話ですが、発注側から見ればバージョンアップごとに全ての翻訳をやり直すという不合理な状況になります。この無駄を省くツールが「翻訳資産」のデータベース化です。私達は、最初 (旧バージョン)の翻訳ときに原文と翻訳文をデータベースに格納します。このデータベースを次期バージョンの翻訳ときに活用することで、差分や類似文章の抽出がコントロールできます。これは、次期バージョンのドキュメント翻訳にコストの節約と作業時間の短縮をもたらします。